沖大幹

東京大学大学院工学系研究科 教授

プロフィール

専門分野:
地球水循環システム:
水循環モニタリング
水循環モデリング
水資源アセスメント

所属学協会:
アメリカ地球物理学連合
アメリカ気象学会
国際水文科学会
日本水文科学会
土木学会
水文・水資源学会
日本気象学会

学歴:
1987 年(昭和 62 年)東京大学工学部 土木工学科卒
1989 年(平成元年)東京大学大学院工学系研究科土木工学専攻修了、修士(工学)
1993 年(平成 5 年) 博士(工学)、東京大学

職歴:
1989年9月: 東京大学 生産技術研究所 助手
1995年5月: 東京大学 生産技術研究所 講師
1997年10月: 東京大学助教授 生産技術研究所 : 文部科学教官 教育職(一) 4級
2002年4月: 文部科学省 大学共同利用機関 総合地球環境学研究所 助教授 : 文部科学教官 教育職(一) 4級
2003年12月: 東京大学助教授 生産技術研究所
2006年11月: 東京大学教授 生産技術研究所
2016年10月~2021年9月:国際連合大学 上級副学長
2018年4月:東京大学大学院工学系研究科 教授

受賞歴:
第6回日本LCA学会賞論文賞、2015年3月11日
AGU(アメリカ地球物理学連合) Fellow, 2014、2014年12月17日
平成25年度土木学会出版文化賞、 2014年6月13日、『水危機 ほんとうの話』
2013年(平成25年)12月、 「科学技術への顕著な貢献2013 (ナイスステップな研究者)」文部科学省 科学技術・学術政策研究所
ナイスステップな研究者2013の選定について (報道発表資料)
2013年(平成25年)9月、 水文・水資源学会学術出版賞 『水危機 ほんとうの話』
2011年(平成23年)7月、 第16回生態学琵琶湖賞
2009年(平成21年)8月 水文・水資源学会論文賞 "Global hydrological cycles and world water resources"
2009年(平成21年)7月 第2回海洋立国推進功労者表彰 2.「海洋に関する顕著な功績」分野 科学技術振興部門
2008年(平成20年)11月 2008年度日経地球環境技術賞
2008年(平成20年)4月 平成20年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)
2008年(平成20年)3月 第4回(平成19年度) 日本学士院学術奨励賞
2008年(平成20年)3月 第4回(平成19年度)日本学術振興会賞、日本学術振興会
2006年(平成18年) 水工学論文賞(平林 他)、土木学会
2005年(平成17年) 環境賞、土木学会
2004年(平成16年) 日本水大賞奨励賞。
2003年(平成15年) IAHS Tison Award
2000年(平成12年) 水工学論文賞、土木学会
1998年(平成10年) 水文・水資源学会学術賞
1996年(平成8年) 土木学会論文奨励賞
1992年(平成4年) 水工学論文奨励賞、土木学会
(更新:2016年10月)

講義一覧


地下水は土地所有者の財産…問題山積みの日本の土地制度

水から考える「持続可能」な未来(7)地下水と土地所有の問題

日本の水資源問題の根本には、土地所有の問題がある。諸外国に比べて土地の売買が誰にでも容易に可能な法体系が、地下水資源の海外流出といった問題とつながっている。講義終了後の質疑応答を通じて、日本の地下水について解説する。(2024年9月14日開催:早稲田大学Life Redesign College〈LRC〉講座より、全8話中第7話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)


漏水・破損事故が年間2万件以上…水道インフラ老朽化問題

水から考える「持続可能」な未来(6)インフラの老朽化問題と超越人材

日本の水道インフラは老朽化が進み、いろいろなところでほころびが見え始めている。また、水資源の偏在を防ぐために「水みんフラ」の構想があるが、気候変動による激しい豪雨をはじめとする異常気象に対応できるインフラを整えるのは容易ではない。ではどうすればいいのか。今回はそのための対策について、超越人材の話を挟みながら解説する。(2024年9月14日開催:早稲田大学Life Redesign College〈LRC〉講座より、全8話中第6話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)


日本は山紫水明の国なのに水不足!? お金と同じ水の価値

水から考える「持続可能」な未来(5)「水みんフラ」が水不足を防ぐ

日本は水に恵まれた国であるというイメージがあるかもしれないが、実際にはそうではない。しかし、それでも深刻な水不足に陥らないのには秘密がある。インフラによって水が「均されている」からだ。今回は、その点を啓発するための「水みんフラ」という理念について解説する。(2024年9月14日開催:早稲田大学Life Redesign College〈LRC〉講座より、全8話中第5話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)


水資源リスク情報開示…野心的な気候変動目標は得なのか

水から考える「持続可能」な未来(4)前途多難社会から持続可能社会へ

気候変動に対処するべく持続可能な社会の実現が求められるが、実は世界はそうではない「前途多難社会」に向かっている。そうした中、どのようにして私たちは持続可能な社会づくりへと舵を取ることができるのだろうか。企業活動へ求められる、気候変動リスクに関する情報開示についての近年の動きと課題について解説する。(2024年9月14日開催:早稲田大学Life Redesign College〈LRC〉講座より、全8話中第4話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)


なぜ温暖化対策は必要か?気候変動の総費用から考える

水から考える「持続可能」な未来(3)気候変動社会の持続可能な開発

人口が増えることは地球温暖化に影響があるのか。日本は田畑を利用したバイオマス燃料の開発にもっと注力するべきではないのか。聴講者から寄せられた質問への応答を通じ、持続可能な社会づくりを具体的に考える。(2024年9月14日開催:早稲田大学Life Redesign College〈LRC〉講座より、全8話中第3話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)


人類が経験したことのないリスクが東京に…温暖化の脅威

水から考える「持続可能」な未来(2)気候変動への緩和策と適応策

急速な気候変動が起これば、これまでの気候に応じて形成してきたそれぞれの地域社会は維持できなくなってしまう。ではどうすればいいのか。温暖化を元から断つ「緩和策」だけでなく、温室効果ガスが生じたときの被害を最小限に抑えるための「適応策」も必要なのだ。それぞれ具体的に解説する。(2024年9月14日開催:早稲田大学Life Redesign College〈LRC〉講座より、全8話中第2話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)


最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響

水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地

今や世界共通の喫緊の課題となっている地球温暖化。さらに、日本国内の上下水道など、インフラの問題も、これから大きな問題になっていく。地球環境からインフラまで、「持続可能」な未来をどうつくっていくのかについて、「水」という切り口から考えていく本シリーズ。まずはその現状を降水量の増加などから確認し、いかなる見通しの中に私たちがいるのかを見ていこう。(2024年9月14日開催:早稲田大学Life Redesign College〈LRC〉講座より、全8話中第1話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)


世界四大文明が起こった所は…半乾燥地帯・河口・灌漑

水と地球と人間と~日本と世界の水問題(1)水と文明

世界の四大文明は、なぜ大河の河口付近、比較的乾燥した地域に生まれたのか。そこには水が大きく関係している。地球規模の水循環と世界の水資源に関する研究の第一人者である東京大学生産技術研究所教授・沖大幹氏が語る「シリーズ・水と地球と人間と」第1回。(インタビュアー:大上二三雄氏/エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役)


そのものより運ぶ方が高い―水はローカル財

水と地球と人間と~日本と世界の水問題(2)水と経済 

水リスクマネジメントが、民間主導でグローバルスタンダードになりつつあるという。水リスクマネジメントとは何か。なぜ急激に広まっているのか。地球規模の水循環と世界の水資源に関する研究の第一人者である東京大学生産技術研究所教授・沖大幹氏の語る「シリーズ・水と地球と人間と」第2回。(インタビュアー:大上二三雄氏/エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役)


支払損害保険金額では東日本大震災を上回ったタイの大洪水

水と地球と人間と~日本と世界の水問題(3)水と気候変動

地球温暖化による気候変動の悪影響は、ほぼ水を通じて人間社会に影響が及ぶ。では、温暖化の将来はどうなるのか。どのような水被害が起こるのか。地球規模の水循環と世界の水資源に関する研究の第一人者である東京大学生産技術研究所教授・沖大幹氏の語る「シリーズ・水と地球と人間と」第3回。(インタビュアー:大上二三雄氏/エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役)


日本の風水害対策における課題とは?

水と地球と人間と~日本と世界の水問題(4)水と災害

ハリケーン・サンディで、アメリカは500億ドルの損失を被ったといわれている。日本は、サンディ級台風に対してどのような対策ができるのか。水と災害について考える。地球規模の水循環と世界の水資源に関する研究の第一人者である東京大学生産技術研究所教授・沖大幹氏の語る「シリーズ・水と地球と人間と」第4回。(インタビュアー:大上二三雄氏/エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役)


沖縄が水不足でも、北海道での節水分は沖縄では使えない

水と地球と人間と~日本と世界の水問題(5)水の七不思議と水の危機

「水問題の市民運動は、おそらく根付かないだろう」――東京大学生産技術研究所教授・沖大幹氏はそう喝破する。いったいなぜだろうか。水危機に対する感情的側面を考えると、意外な思い込みや間違いがいろいろと見えてくる。地球規模の水循環と世界の水資源に関する研究の第一人者・沖大幹氏の語る「シリーズ・水と地球と人間と」第5回。(インタビュアー:大上二三雄氏/エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役)


日本での小水力発電の可能性

水と地球と人間と~日本と世界の水問題(6)小水力発電の可能性

小水力発電は、日本というよりはむしろ、アジアにとって大きな価値と可能性を秘めているという。いったいどのような可能性があるのか。地球規模の水循環と世界の水資源に関する研究の第一人者である東京大学生産技術研究所教授・沖大幹氏の語る「シリーズ・水と地球と人間と」第6回。


失敗してもいいから難しいテーマを選んで挑戦せよ!

水と地球と人間と~日本と世界の水問題(7)勉強と研究の違い

大学時代、科学や数学の研究をすることは、社会に出て、ビジネスをする上でも役に立つという。それは一体なぜなのか。地球規模の水循環と世界の水資源に関する研究の第一人者である東京大学生産技術研究所教授・沖大幹氏の語る「シリーズ・水と地球と人間と」第7回。(インタビュアー:大上二三雄氏/エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役)


古い地下水ほど良質だという気になるのはなぜ??

水と地球と人間と~日本と世界の水問題(8)水問題は「気持ち」の問題

なぜ水の輸入は許せず、ワインの輸入なら許せるのか。そこには非合理的な「気持ち」の問題が大きく絡んでいる。地球規模の水循環と世界の水資源に関する研究の第一人者である東京大学生産技術研究所教授・沖大幹氏の語る「シリーズ・水と地球と人間と」第8回最終話。(インタビュアー:大上二三雄氏/エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役)


水が使えるかは雨量ではなくインフラの整備で決まる

水ビジネスの動向(1)水不足は本当か

人はなぜ水が足りないような場所にわざわざ住むのか。「水不足=乾燥している」は正しいのか。食べ物を通じて、日本はどの程度の水を海外から買っているのか。あまりにも身近で、それでいて多くの謎を持つ水をめぐる知の最前線を、東京大学生産技術研究所教授・沖大幹氏が大いに語る。(2015年5月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「水ビジネスとグローバルリスクマネジメント」より、全5話中第1話目)


技術の優位がビジネスの優位につながるとは限らない?

水ビジネスの動向(2)サービス産業への投資事業

逆浸透膜を使った海水淡水化技術が低廉化し、水ビジネスの展開が期待されている。しかし、単なる技術提供を超える大型の投資プロジェクトであることや民間が水道事業をすることへの不信感が根強いなど、困難も多い。東京大学生産技術研究所教授・沖大幹氏が、水ビジネスの現状と課題やその本質を解説する。(2015年5月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「水ビジネスとグローバルリスクマネジメント」より、全5話中第2話目)


水リスク管理は国ではなく私的設置の基準が席巻しつつある

水ビジネスの動向(3)水リスクマネジメントの現況

東京大学生産技術研究所教授・沖大幹氏が、注目される水ビジネスの最新動向を論じる。まずインフラ輸出の難しさだ。社会的価値が高いインフラの整備は、ビジネスとして見ると撤退しにくさや事業展開の面で、他の業種と異なる。また水リスクの推計手法やマネジメント基準も次々に生まれており、標準化が進みつつあるのが現状だ。(2015年5月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「水ビジネスとグローバルリスクマネジメント」より、全5話中第3話目)


「水は心にもいいんだよ」――『星の王子様』

水ビジネスの動向(4)水問題をめぐる感情論

地球環境の持続可能性を高めるには、食料・エネルギー・水の相互関係に注目すべきだ。水に関するさまざまな思い込みは科学的な説明で修正できるが、それでもなお水をめぐる議論は人間の感情に左右される。東京大学生産技術研究所教授・沖大幹氏が考える、これからの環境問題とリスクマネジメントに求められる思想とは何か。(2015年5月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「水ビジネスとグローバルリスクマネジメント」より、全5話中第4話目)


「砂漠化」は世界で進行しているのか?

水ビジネスの動向(5)沖大幹が水の疑問に答える

海水淡水化で水不足は解消する? 東京の地下水は高い利用可能性があるのでは? 世界で砂漠化は進行しているのか? 東京大学生産技術研究所教授・沖大幹氏が、水利用や環境問題に関するさまざまな講演出席者の疑問に答える。(2015年5月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「水ビジネスとグローバルリスクマネジメント」より、全5話中最終話)