小林喜光

東京電力ホールディングス株式会社 取締役会長

プロフィール

<略歴>
1971年3月
東京大学理学系大学院相関理化学修士課程修了
1972年7月
ヘブライ大学物理科学科(国費留学)
1973年9月
ピサ大学化学科
1974年12月
三菱化成工業株式会社 入社
1975年
東京大学理学博士号取得
1996年6月
三菱化学株式会社情報電子カンパニー記憶材料事業部長
兼 三菱化学メディア株式会社取締役社長(~2005年)
2001年6月
三菱化学株式会社理事
同社情報電子カンパニー記録メディア部長
2003年6月
同社執行役員(科学技術戦略・科学技術研究・知的財産担当)
2005年4月
同社常務執行役員
兼 株式会社三菱化学科学技術研究センター取締役社長
2006年6月
株式会社三菱ケミカルホールディングス取締役
兼 株式会社三菱化学生命科学研究所代表取締役
2007年9月~
株式会社三菱ケミカルホールディングス代表取締役社長
兼 三菱化学株式会社代表取締役社長
兼 地球快適化インスティテュート社長
2011年4月~
経済同友会副代表幹事
2012年6月~
兼 三菱化学株式会社取締役会長
東京電力株式会社社外取締役・指名委員会委員
株式会社ジャパンディスプレイ社外取締役
2012年7月~2014年7月
石油化学工業協会会長
2013年1月~9月
経済財政諮問会議民間議員
2014年5月~
一般社団法人日本化学工業協会会長
2014年9月~
産業競争力会議議員
2015年4月~
株式会社三菱ケミカルホールディングス代表取締役会長
2015年4月27日~2019年4月
公益社団法人経済同友会 代表幹事
2021年6月~2022年6月
株式会社三菱ケミカルホールディングス 取締役
2021年6月~
東京電力ホールディングス株式会社 取締役会長

<著書>
KAITEKI化学(阪急コミュニケーションズ、2010年)
地球と共存する経営―MOS改革宣言(日本経済新聞出版社、2011年)
危機に立ち向かう覚悟 - 次世代へのメッセージ(小林 喜光 (著), 橘川 武郎 (著)、化学工業日報社、2013年)

(更新:2022年6月)

講義一覧


プラチナ社会に向けた「草の根運動」を燎原の火としていく

ポストコロナ、日本の指針(5)モノと場の構造改革へ

ポストコロナをどのような変革の場にするか。モノづくりにおいては、カーボンニュートラルへの動きがすでに始まっている。核融合や人工光合成という科学上のロマンについても、従来とは別のやり方が考案されるべきだろう。そのためにも、プラチナ社会の実現による知の集積が急務となっている。(全5話中第5話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)


鮮明になった「カーボンニュートラルな社会」実現の大変さ

ポストコロナ、日本の指針(4)地球環境を守るために

新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために、「三密」とともに「不要不急」の行動を避けることが求められた。だからといって、閉じこもっているだけでは活路は開けない。そこで考えたいのは、人間にとって一番大切な「自由」を守るために重要なことは何か。また、コロナの影響で世界中が経済的ダメージを受けるなか、CO2の低減量はそれほどでもないというデータがある。CO2の削減は非常に大事な課題だ。地球環境を守ることに思いを致すアフターコロナにしたい。(全5話中第4話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)


コロナ拡大で進んだオンライン診療を時限措置にしてはいけない

ポストコロナ、日本の指針(3)オンライン診療の夜明け

新型コロナウイルスの拡大によって、オンライン診療の規制が緩和され、その利用が一気に進むきっかけとなっている。また、デジタル化の進んだ業務のなかで「ハンコ」文化は根強く続いているが、それを見直す機会にもしたい。一旦始まった変革を時限的ではなく恒常的に進めていくことが重要である。(全5話中第3話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)


ウェブ会議の普及がもたらす日本社会の構造変化

ポストコロナ、日本の指針(2)社会的実装への道のり

うまくいってもいかなくても、ことが終わると「もう終わったこと」になってしまうのがこれまでの日本だった。その意味では、国や企業がポストコロナにおいてどこまでやれるかが問われている。ウェブ会議の普及は、その点を変革する可能性があるのだろうか。(全5話中第2話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)


コロナ禍でクリアになった加速すべきことと引き返すべきこと

ポストコロナ、日本の指針(1)コロナ禍で明らかになったこと

2020年1月に中国・武漢から始まった新型コロナウイルスの感染爆発は、3月にはヨーロッパ、北米、アジア、アフリカ、オセアニアと160以上の国に拡散した。日本は2か月近く「緊急事態宣言」が続き、社会の大半が大きな影響を受けた。この後、いったいどうなるのか。学界と経済界を代表するお二人に、日本の指針について討議していただく。(全5話中第1話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)


「デジタル化の進行によるモジュール化」の流れが主な原因

エレクトロニクス産業の凋落要因と化学産業の目指すべき方向性(前編)

今ではだいぶ持ち直してきたとは言え、かつて世界を席巻したソニー、シャープ、パナソニックなど、日本の家電メーカーの凋落はすさまじかった。コンシューマー・エレキといえばグローバル化の最先端。一体そこでは何が起こっていたのか。“哲人経営者”と呼ばれ、日本を代表する経営者の一人である三菱ケミカルホールディングス社長・小林喜光氏がその要因を鋭く解析する。(前編)


「ヘルスケア」を軸にライフ革命を起こす!

エレクトロニクス産業の凋落要因と化学産業の目指すべき方向性(後編)

コンシューマー・エレクトロニクス産業の凋落を受けて、化学産業はいかなる道を歩むべきなのか。“哲人経営者”と呼ばれ、日本を代表する経営者の一人である三菱ケミカルホールディングス社長・小林喜光氏が語る「21世紀を生き抜く資源は、知恵しかない」という言葉の真意に学ぶ。(後編)


「もうからなければ駄目」という信念で数々の改革を断行

赤字は罪悪である―経営者としての信念と覚悟

赤字は罪悪である。三菱ケミカルホールディングス社長として、いくつもの重大な経営改革を推進してきた小林喜光氏の方針は明確そのものだ。このぶれない方針を軸に行ってきた企業経営の核心に迫る言葉の数々を紹介する。


きれいにまとめるだけでなく、自ら生み出す能力も必須

今、求められる経営者像とは?

今や企業のトップに求められる要件は実に多種多様だ。しかし、三菱ケミカルホールディングス社長・小林喜光氏は、「会社のサイズ、役職のステージによって求められる能力は変わってくる」と語る。経営者に普遍的に求められる要件、さまざまな条件下で変わってくる要件など、複数の視点を交えながらグローバル時代の経営者像を探る。


世界で勝ち抜く人材を企業はOJTでいかに教育できるか

グローバル時代のハイエンド教育

世界で勝ち抜くことができる人材の育成、特に次代の経営トップの育成は、グローバル企業にとって最重要課題の一つである。日本の社会に見受けられるそれを阻害する風潮や、その根底にあるメンタリティを指摘しつつ、三菱ケミカルホールディングス社長・小林喜光氏がグローバル時代のハイエンド教育のあり方について語る。


ゲームチェンジする時代、所与の条件下で変化を起こす

経営者としての生きる証―ゲーム理論の実践

「日本の産業界を真にグローバルな設計にするにはまだまだ時間がかかる」と、三菱ケミカルホールディングス社長・小林喜光氏は語り、今の安定をなかなか手放したがらない業界、経営者に厳しい目を向ける。その小林氏をして、困難だらけの社長業を続けさせようとする原点となるものは何なのか?化学業界、ひいては日本の産業界をけん引する“哲人経営者”の原動力を探る。


GDPで測り得ないものにどうコミットしていくか

GDPに代わる日本の目標

混迷が続く日本経済。世界的にはCO2の大量排出という地球環境の問題を抱え、日本は今後人口が減少していく。「アベノミクスは経済成長ばかり唱えるが、永遠の成長などあり得ない」と語るのは、三菱ケミカルホールディングス社長・小林喜光氏。では今後、日本は何を目標とし、いかなる道を歩むべきなのか。


持続可能な財政と永遠にハングリーあり続ける国家の設計を

国への二つの提言~企業の海外移転と民から見た国家論~

海外移転する企業が多く、国内の輸出は増えないという現実を踏まえ、日本に還元するシステムを構築する必要性を説く三菱ケミカルホールディングス社長・小林喜光氏。難問山積みの日本に対する小林氏の二つの提言とは果たして?


日本は世界の3つの潮流に、全部遅れている

茹でガエル日本への処方箋(1)「本気」を失っていないか

小林喜光氏は若き日にイスラエルに留学し、人々が危機感を持ちながら、ひたすら努力を重ねている姿に衝撃を受けたという。現在の日本は、新しいことにトライせず、殻に閉じこもってはいないか。そのために、「デジタル」「個」「グローバリゼーション」という世界の大きな3つの潮流に、すべて乗り遅れてしまっている。(全5話中第1話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)


「外国人の取締役」か「若き日本人のファーストペンギン」か

茹でガエル日本への処方箋(2)人間の本性は「競争」

イスラエルの指導者・シモン・ペレス元大統領は、93歳になっても「自分は未来から学ぶのだ」という姿勢を崩さなかった。一方、日本人は存在感がふにゃふにゃである。GHQのつくった社会主義的な社会で、すっかり堕落してしまったようだ。これを立て直すために、どのようなことが必要なのか。(全5話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)


世界人口で0.2%のユダヤ系がノーベル賞受賞者の23%

茹でガエル日本への処方箋(3)学ばず尖らず考えない日本

GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)はじめ世界の企業は、社会的な転換を必死に考え抜き、猛烈に手を打っている。だが、日本は真剣にそれを考えているだろうか? いまの日本人は勉強も足りず、ただ自分自身を守っているだけではないか? これでは、やがて共倒れの運命である。(全5話中第3話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)


「儲からないものは捨てる」では今の時代は成り立たない

茹でガエル日本への処方箋(4)「社会性」を数値化する

「企業活動」と「社会性」をどう両立させるか。かなうことならば、ぜひ「社会性」も数値化して判断したい。儲からなくても、やらなければならぬことはやらなければならない。だが一方で、儲からない仕組みを放置してもいけない。未来のために、何ができるか。そこを考え抜くことが大切なのである。(全5話中第4話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)


日本で報酬を上げるべきなのは経営者だけではない

茹でガエル日本への処方箋(5)日本の給与水準はおかしい

官僚や教授など、社会で活躍すべき人材の給与水準が、日本はあまりに安すぎる。シンガポールの官僚は1億円以上もらっているのに、日本は総理大臣でも3000万円。グーグルの初任給が3000万円、4000万円なのに、日本の教授は1000万円。これでは優秀な人材が集められるはずがない。(全5話中第5話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)