西田幾多郎の思想を求め京大哲学科に集まった弟子たち
過去から未来へ、京都学派の役割(1)京都学派とは
京都には「哲学の道」がある。銀閣寺から若王子橋へ疎水に沿う小道で、西田幾多郎や田辺元らが散策したのが名の由来だ。西田門下に集まった京都学派の中枢をなした髙坂正顕氏の三男であり、戦後の国際政治学者・髙坂正堯氏を兄に持つ髙坂節三氏からうかがう話は、過去から未来に向かって日本哲学へ分け入る小道となろう。(全5話中第1話目)
公益財団法人 日本漢字能力検定協会 顧問
過去から未来へ、京都学派の役割(1)京都学派とは
京都には「哲学の道」がある。銀閣寺から若王子橋へ疎水に沿う小道で、西田幾多郎や田辺元らが散策したのが名の由来だ。西田門下に集まった京都学派の中枢をなした髙坂正顕氏の三男であり、戦後の国際政治学者・髙坂正堯氏を兄に持つ髙坂節三氏からうかがう話は、過去から未来に向かって日本哲学へ分け入る小道となろう。(全5話中第1話目)
過去から未来へ、京都学派の役割(2)髙坂正顕の思想と西田幾多郎の「永遠の今」
カント研究の第一人者であり京都学派の中心的人物でもある髙坂正顕氏は、高校時代に西田幾太郎に出会い、ついには父の反対を押しきって京都帝大哲学科に進学する。正顕氏の三男・髙坂節三氏が語る、京都学派の系譜を知るうえで欠かせないエピソードの数々。(全5話中第2話目)
過去から未来へ、京都学派の役割(3)ランケの考えと西田幾多郎の立場
「世界史的立場と日本」を世に問うた京都学派。その思想について考えるうえで、ドイツの歴史学者ランケと西田幾多郎の考え方、立場を押さえておきたい。彼らがそれぞれヨーロッパとアジア、そして日本という立ち位置からどんな考えを持って世界史を捉えていたのか。髙坂節三氏が、当時の世界と日本の情勢をたどりながら解説を進める。(全5話中第3話目)
過去から未来へ、京都学派の役割(4)父・髙坂正顕と兄・坂正堯の眼
哲学者として京都学派を代表する父・髙坂正顕の息子でありながら、父とは異なる道を歩んだ国際政治学者・髙坂正堯。親子の心の交流とそれぞれの道を究めた過程を、髙坂節三氏が客観的視点をもって丹念に語る。(全5話中第4話目)
過去から未来へ、京都学派の役割(5)過去から未来へ
一神教に始まった西欧の思想は、科学万能の敗退を経た戦後、不条理の実存主義、脱構築のポスト・モダン、そしてリスク論へと迷走を続けているかに見える。「過去から未来へ」思索をつなげていくために日本が世界に問う「絶対無」の思想とは何かを、髙坂節三氏が解説する。(全5話中第5話目)