「議会と民主主義」課題と処方箋(3)政党の政策能力とシンクタンク機能
これからの日本の政治において、政党の政策立案力を高めることは必須であり、特に野党がその任を負う立場にある。政策能力を向上させるために重要なのは、各政党がシンクタンク機能を持つことと、政党助成金の有効活用である。マニフェスト選挙の課題を乗り越え、政策本位の選挙を実現するためには、比例代表制を活用した政策論争の場を充実していくことも大切である。今回はシンクタンクのあり方など、具体的な取り組みを考える。(全8話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
「議会と民主主義」課題と処方箋(2)小選挙区比例代表並立制の大問題
政策本位の政治や、政権交代の可能性を目指して導入された小選挙区制であるが、多様な意見の反映には課題が多い。また、二大政党や政権交代の実現にはまだまだ距離があるが、比例代表や並立制の機能も十分に活用されているとはいいがたい。現在の選挙制度では公認の獲得が難しく、政党の影響力が強いために新人の参入を阻んでいる。そこで今回は、優秀な政治家を育成しつつ、新しい視点を取り入れていくためにはどうすればよいかについて議論する。(全8話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
「議会と民主主義」課題と処方箋(1)日本の国会議員の3パターン
極端な主張や馬鹿げたパフォーマンスをする政党の乱立、政治の混迷など、日本のみならず世界の各地で議会制民主主義の問題点が噴出している。さらに、政治家になる人材について、「劣化」が指摘されることさえある。ついつい絶望して、もっと果断で効率的な政治を求めたくもなる。しかし、よくいわれるように、「民主主義は最悪の政治形態である。ただし、これまで他に試みられたあらゆる形態を除けば」である。議会制民主主義が破壊されれば、さらに悪しき状況に陥りかねない。これから8回にわたって、新しい日本を築く政治を実現するための選挙制度の課題と処方箋について考えていく。第1話は日本の国会議員の3パターンについて議論する。(全8話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)