岡本行夫

外交評論家/MIT国際研究センターシニアフェロー

プロフィール

1968年外務省入省。
1991年に退官し、同年岡本アソシエイツを設立。
橋本内閣、小泉内閣と2度にわたり首相補佐官を務める。
外務省と首相官邸で湾岸戦争、沖縄問題、イラク復興、日米安全保障、経済案件等を担当。
シリコンバレーでのベンチャーキャピタル運営にも携る。
2011年の東北大震災後に「東北漁業再開支援基金・希望の烽火」を設立して東北漁業の早期回復を支援活動。
2020年 逝去(享年74)

MIT(マサチューセッツ工科大学)国際研究センターシニアフェロー。
立命館大学客員教授。
東北大学特任教授。
青山学院大学特別招聘教授。
NPO法人新現役ネット理事長。

国際問題について政府関係機関、企業への助言活動の他、国際情勢を分析、執筆・講演・メディアなどで幅広く活動。

著書は
首相補佐官当時の回想録「砂漠の戦争~イラクを駆け抜けた友、奥克彦へ」(文藝春秋社)など。
他に朝日新聞社が取材出版した「岡本行夫-現場主義を貫いた外交官 90年代の証言」。

講義一覧


強まるアンチ・グローバリズムの動きをどう見ればいいか

アンチ・グローバリズムの行方を読む(1)世界情勢の転換

グローバリズムとそれへの対抗(アンチ・グローバリズム)の関係をどのように考えれば良いのか。グローバリズムは、格差の拡大、既成権益の毀損、製造業の没落などを引き起こし、バックラッシュを浴びている。その中で米中などの大国も、国家主権の維持やデモクラシーとのせめぎ合いの中で、新しい局面を経験している。(全6話中第1話)


『ヒルビリー・エレジー』が示す私たちの知らないアメリカ

アンチ・グローバリズムの行方を読む(2)アメリカの闇

アメリカは、もはやこれまでにはない新しい時代に入っている。特に中西部の白人男女を中心とする大衆の悲痛な叫びが、東部のインテリやリベラル派への反感とともに、トランプ支持の強力な地盤をつくっていった。他方でその根底にある格差という問題は、グローバリズムの中で難しい局面に立っている。(全6話中第2話)


デカップリングは一国の内でも外でも起こっている

アンチ・グローバリズムの行方を読む(3)デカップリング

最近、「デカップリング」という言葉を耳にすることが多いが、これはどのように理解すれば良いのか。元来は安全保障の分野で用いられてきたこの語は、米中の経済関係を中心に、より幅広く生じている情勢の多極化を示す語彙になっている。(全6話中第3話)


周辺国全てと領土問題を抱える日本が身を守っていくために

アンチ・グローバリズムの行方を読む(4)米中関係と日本

米中関係を考える上で、経済摩擦は主要トピックとなっている。アメリカは明確に反中的態度を表明したが、その背後にはアメリカから中国への先端技術流出がある。こうした対立に際し、日本はどのようなスタンスを取っていくべきなのか。(全6話中第4話)
※インタビュアー:川上達史(10MTVオピニオン編集長)


これからの30年間は中国の時代になるのか

アンチ・グローバリズムの行方を読む(5)中国の戦略

中国の特徴は、人権保護や個人情報の保護よりも、国家の経済発展を優先させることで、繁栄していった点にある。こうした方針は他の新興国にも共通してみられ、今後の世界経済を考える上でも無視できない。また、中国は途上国支援によって影響力を行使する戦略も積極的に講じている。(全6話中第5話)


日韓問題に関して日本の立場をもっと伝えていくべきである

アンチ・グローバリズムの行方を読む(6)日韓関係の未来

日韓関係は、日本にとって常に重要かつ困難な課題であり続けている。その要因は、他国に比べ韓国は政策や方針の意図が読み切れないところにある。日本としては歴史認識を含む自国の立場を他国に積極的に発信するとともに、インバウンドなどの再強化で若い世代の評価を少しずつ変えていくべきである。(全6話中第6話)