講義一覧
サントリー流「海外M&A」成功術(1)ビーム社買収の裏側
サントリーは、スピリッツ事業で自身よりも大きなビーム社を、約1兆6,000億円で買収した。だが、数々の日本企業が海外企業買収で手痛い失敗を重ねている。実際にサントリーもいくつもの壁に直面することになった。とりわけビーム社の経営層がマネジメントをがっちりと握り、サントリー側の意思が十分に反映できない恐れがあったことは、これまで名だたる日本企業が直面した問題とも共通していた。サントリーの社長に就任したばかりの新浪剛史氏も、最初に手痛い先制パンチを浴びていたのだ――。はたして、なぜサントリーはビーム社の買収を決断したのか。そして、いかに壁を乗り越えて買収を成功に導いたのか。新浪剛史氏にその内実を聞く。(全7話中第1話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
サントリー流「海外M&A」成功術(2)成果を生む改革
約1兆6,000億円でスピリッツ事業の大手・ビーム社を買収したサントリー。だが、よく知られているように、ビーム社を買収後、先頭に立って統合を推し進めた新浪剛史氏は、サントリー出身でないばかりか、出身業界も違う。会社の統合、とくに海外の会社との統合においては、お互いの社風・文化の摺り合わせが必須だが、生え抜きではない新浪氏はいかに臨んだのだろうか。お互いの価値を足して、最大のプラスを生むために、いかなる工夫をしていったのだろうか。(全7話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之10MTVオピニオン論説主幹)
サントリー流「海外M&A」成功術(3)欧米流経営との激突
サントリーによるビーム社の買収にあたり、ビーム社の経営陣は、「ビーム社の経営は自分たちに任されている。全部、自分たちがやる」と強力に主張した。これまでの日本企業なら、そのまま押し切られてしまったかもしれない。アメリカのエグゼクティブは、「大型案件の場合、日本の企業は買ったらどうせ手放すから、そこでそれを転売するのが基本だ。日本の会社は大変おいしい獲物だ」とさえ考えているという。だが、新浪剛史氏は主張すべきを主張し、サントリーペースでの統合を成功させた。その裏でどのようなことが行われていたのか。(全7話中第3話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
サントリー流「海外M&A」成功術(4)「人の力」の重要性
新浪剛史氏がビーム社との統合を的確に進めることができた背景には、「頼れる人脈」があったことが大きかった。人脈は、新浪氏がハーバード経営大学院に留学していた折の友人から、サントリーがビーム社を買収した後にアプローチした専門家まで多岐にわたった。経営文化が違う会社を統合するからこそ、現地国や現場を熟知した人びとの親身の助言や助力が、何より有効なものとなるのである。(全7話中第4話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
サントリー流「海外M&A」成功術(5)企業文化を生かす
サントリー出身でない新浪剛史氏だからこそ、サントリーの良い面が見えたという。そのような経験をもとに、さらに社内のコミュニケーションをスムーズにすべく、新浪氏自ら胸襟を開いて、さまざまなことを試みていった。また、現在のサントリーの状況を社員たちに伝えるための努力も重ねている。そのような新浪氏を支えたのは、佐治信忠会長から示された「悠々として急げ」という言葉だという。(全7話中第5話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
サントリー流「海外M&A」成功術(6)私の来歴と経営者修行
三菱商事に入社し、若き日から頭角を現して、43歳でローソンの社長に就任した新浪剛史氏。「丸の内にいるのは窮屈だった」と語る新浪氏は、いかなる道を歩み、どのような出会いを重ねて、現在に至ったのだろうか。また、ローソンの経営を手がける大きなきっかけとなった中内功氏との出会いから学んだこととは? 自身の来歴と経営者修行を聞く。(全7話中第6話)
※インタビュアー:神藏孝之10MTVオピニオン論説主幹)
サントリー流「海外M&A」成功術(7)経営者に必要なもの
いま日本企業も積極的に世界に乗り出し、海外の企業と国境を越えた統合を行うことも多くなった。欧米流の経営手法との摩擦が起きることもしばしばだ。日本企業の経営も、大きく変貌を遂げている。この状況は、「私は外資にいたことがない」と語る新浪剛史氏の目に、どのように映るのか。また、リーダーのあるべき姿、磨くべきリベラルアーツ、持つべき人脈とはどのようなものか。(全7話中第7話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)