がんの医療格差をなくすための「がん対策基本法」
がん対策の現状と今後(1)がん対策基本法の成立経緯
がん治療の均てん化というがん患者たちの願いをかなえるべく、2006年にがん対策基本法が成立、2007年に施行された。がん対策推進基本計画では、目標として10年間でがんによる死亡率の20パーセント低下と患者および家族の苦痛の軽減が掲げられた。大阪大学名誉教授で堺市立病院機構理事長の門田守人氏がわが国におけるがん対策の経緯を説明する。(全5話中第1話)
日本医学会 会長/地方独立行政法人堺市立総合病院機構理事長/大阪大学名誉教授
がん対策の現状と今後(1)がん対策基本法の成立経緯
がん治療の均てん化というがん患者たちの願いをかなえるべく、2006年にがん対策基本法が成立、2007年に施行された。がん対策推進基本計画では、目標として10年間でがんによる死亡率の20パーセント低下と患者および家族の苦痛の軽減が掲げられた。大阪大学名誉教授で堺市立病院機構理事長の門田守人氏がわが国におけるがん対策の経緯を説明する。(全5話中第1話)
がん対策の現状と今後(2)第1期基本計画と新しい課題
がん死亡率の低下と患者の苦痛の軽減という二つの目標を掲げた5年間の第1期がん対策推進基本計画が5年目を迎えたとき、門田守人氏はがん対策推進協議会の会長に就任した。第2期の基本計画を立てる上で、第1期の課題に加え、元患者の社会復帰ということが新たな課題となった。(全5話中第2話)
がん対策の現状と今後(3)第2期基本計画とその評価
第2期がん対策推進基本計画におけるがん死亡率低下の数値目標は達成できなかったが、さまざまな個別領域でがん医療は発展してきたといえる、と門田守人氏は述べる。今回はその基本計画における課題と評価について説明する。(全5話中第3話)
がん対策の現状と今後(4)死亡率低下のための課題
今回は、がん対策推進基本計画を振り返り、なぜその中で死亡率が思ったほど下がらなかったのかを説明する。そこには少子高齢化に伴う統計上の問題と予防や検診が広がらないという日本の現状がある。(全5話中第4話)
がん対策の現状と今後(5)少子高齢化時代のがん対策
少子高齢化社会を見据え、がん予防を社会全体の問題として考えていく必要がある。10年のがん対策推進基本計画を経て見えてきた、国民それぞれが考えるべき課題について、門田守人氏の提言を聴こう。(全5話中第5話)