浅島誠

東京大学名誉教授/帝京大学 先端総合研究機構 特任教授

プロフィール

1967年 東京教育大学理学部卒業
1972年 東京大学理学系大学院博士課程修了(理学博士)
1972年 ドイツ・ベルリン自由大学分子生物学研究所研究員
1974年 横浜市立大学文理学部助教授
1986年 横浜市立大学文理学部教授
1993年 東京大学教養学部教授
1996年 東京大学大学院総合文化研究科教授
1999年 東京大学大学院総合文化研究科 評議員(兼任)
2001年 東京大学大学院総合文化研究科 学部長特別補佐
2003年 東京大学大学院総合文化研究科長・教養学部長
2005年 日本学術会議副会長
2006年 独立行政法人産業技術総合研究所器官発生工学研究ラボ長
2007年 東京大学理事・東京大学副学長
2009年 独立行政法人産業技術総合研究所フェロー
2010年 幹細胞工学研究センター長 兼任 筑波大学 生命領域学際研究センター長
2011年 独立行政法人日本学術振興会 理事
2014年 独立行政法人産業技術総合研究所名誉フェロー
2015年 国立研究開発法人産業技術総合研究所名誉フェロー
2016年 東京理科大学副学長
2016年 筑波大学理事(非常勤)
2018年 帝京大学学術顧問・特任教授

ジーボルト賞(ドイツ政府)、学士院賞、恩賜賞、紫綬褒章、東レ科学振興賞、上原賞、比較腫瘍学常陸宮賞、文化功労者、リトアニア共和国大統領勲章、瑞宝重光章など、数々の賞を受賞。

専門は多細胞生物の個体発生を研究対象とした発生生物学で、1989年に誘導物質「アクチビン」を発見した。

講義一覧


地球上におけるヒトの歴史と生命科学の発展

生命科学の現状と課題~生物研究と再生医療(1)地球上でのヒトの立ち位置

生命の歴史からみれば、ヒトは歴史が非常に短く、地球上では新種であると理解しておくことが必要だと、浅島誠氏は語る。ではヒトの歴史はどのように進んできたのか。地球上でのヒトの立ち位置について、最近の生命科学の進展と直面している課題とともに解説する。(全6話中第1話)


カエルとヒトは同じ共通原理を持っている

生命科学の現状と課題~生物研究と再生医療(2)カエルとヒトの共通原理

「カエルとヒトは共通の原理で動いている」と浅島誠氏は語る。浅島氏は生まれ育った佐渡の自然に触れる中で、カエルの卵の発生に興味を持った。カエルに起こることは人間にも起こり得るということで、カエルの研究が大きな意味を持つようになったという。(全6話中第2話)


再生医療の基盤…アクチビンは中胚葉誘導物質の重要な候補

生命科学の現状と課題~生物研究と再生医療(3)発生の研究とアクチビン

浅島誠氏は、「アクチビン」というタンパク質が発生過程の誘導因子であると突き止め、未分化細胞からのさまざまな器官や臓器の形成に成功した。これは、現在の再生医療の基盤となっている。今回は、発生における臓器や器官の形成に関するメカニズムについて解説する。(全6話中第3話)


再生医療の3つの分類と実用化に向けた日本の課題

生命科学の現状と課題~生物研究と再生医療(4)再生医療の現在と今後

現在の再生医療においては、さまざまな幹細胞が注目されているが、その中でどのような幹細胞による再生医療が本当に導入できるのかを考えることが重要である。今回は、再生医療の現状と今後の課題について解説する。(全6話中第4話)


今後の生命科学と次世代へのメッセージ

生命科学の現状と課題~生物研究と再生医療(5)自然や生き物から学ぶ

多くの生物はヒトよりも長い歴史を持ち、ヒトの限界を超えた能力を持つ。人為的なものがさまざまな問題を引き起こしている現状では、自然や生物から学ぶことが重要である。今回は、自然や生物の歴史と多様性について語る。(全6話中第5話)


研究者にとって大事な5つのこと

生命科学の現状と課題~生物研究と再生医療(6)自然から学び、ヒトを知る

40年間イモリを採取し研究してきた浅島誠氏だが、研究を進めるたびにイモリがすごい能力を持っていることに驚かされてきたという。シリーズ最終話では、自然や生物から学ぶことの重要性を伝えるため、研究者にとって大事な5つの心構えを説く。(全6話中第6話)