梶川裕矢

東京大学 未来ビジョン研究センター 教授/東京科学大学環境・社会理工学院 特定教授

プロフィール

<略歴>
1999.3 東京大学工学部化学システム工学科卒業
2001.3 同修士課程修了
2004.3 同博士課程修了(博士(工学)号取得)
2003.4-2005.3 日本学術振興会特別研究員(DC2)
2005.4-2007.3 東京大学大学院工学系研究科助手
2007.4-2009.3 東京大学大学院工学系研究科助教
2009.4-2012.3 東京大学大学院工学系研究科特任講師
2012.4-2016.3 東京工業大学イノベーションマネジメント研究科 准教授
2012.4-2013.3 東京大学大学院工学系研究科 客員研究員
2013.4-2013.9 東京大学政策ビジョン研究センター 客員研究員
2013.9-2015.3 東京大学大学院工学系研究科 客員研究員
2014.4-2015.3 名古屋大学未来社会創造機構社会イノベーションデザイン学センター招聘教員
2016.3-2017.8 東京工業大学環境・社会理工学院 イノベーション科学系/技術経営専門職学位課程 准教授
2014.4- 名古屋大学イノベーション戦略室客員教授
2017.9- 東京工業大学環境・社会理工学院教授
2018-東京大学国際高等研究所サステイナビリティ学連携研究機構 教授
2019-東京大学未来ビジョン研究センター 教授
2023-東京工業大学環境・社会理工学院 特定教授

<研究内容>
知識の構造化、システム設計、行動の構造化の方法論の研究
サステイナビリティ学の知識の体系化
イノベーション学の知識の体系化
環境・エネルギー、情報・IoT、健康医療情報等の分野における実践的研究

<主な著書(共著)>
・梶川裕矢、小宮山宏、「サステイナビリティ学と構造化―知識システムを構築する」、サステイナビリティ学, pp.65-96,東京大学出版会, 2011年.
・「クラスター形成による「地域新生のデザイン2」―つながり力が決め手―」(松島克守、坂田一郎、梶川裕矢、武田善行、俯瞰工学研究所、2011年)
・松島克守、梶川裕矢、武田善行、柴田尚樹、坂田一郎、「知の構造化の技法と応用」、俯瞰工学研究所、2011年.

講義一覧


国の経済成長にはイノベーションの影響が大きい

科学技術とイノベーションマネジメント(1)学術的理解

東京工業大学環境・社会理工学院教授の梶川裕矢氏は、「イノベーション」という言葉がさまざまな形で捉えられ、見方が定まっていないことを指摘する。それでは学術的には、イノベーションとはどのようなものとして理解できるのだろうか。経済成長の要因や日本発のイノベーションである光触媒技術を事例に解説する。(全7話中第1話)


力を入れるべき教育分野を見定めるのが難しい理由

科学技術とイノベーションマネジメント(2)情報科学教育

経済成長に関わるイノベーションは、教育の方向性にも表れている。東京工業大学環境・社会理工学院教授の梶川裕矢氏によれば、それはアメリカの情報科学に顕著であるという。アメリカにおける将来産業の見通しや先行投資はいかなるものだったのか。また、それに対して日本の問題点はどこにあったのだろうか。(全7話中第2話)


研究・事業戦略に応用できる「計量書誌学」とは

科学技術とイノベーションマネジメント(3)計量書誌学

複雑化した現代社会においては、科学技術の全体像と方向性を網羅的に分析する必要がある。東京工業大学環境・社会理工学院教授の梶川裕矢氏は、そのための方法として、数10万もの研究論文を一挙に分析し、イノベーションにつながる研究や技術を明らかにする計量書誌学の有効性を主張する。(全7話中第3話)


論文の数に見る日本の研究開発の国際的な遅れ

科学技術とイノベーションマネジメント(4)研究開発動向

東京工業大学環境・社会理工学院教授の梶川裕矢氏が、イノベーションを生み出すためのデータ分析手法である「計量書誌学」の活用例を解説する。このデータ分析によって、世界中で行われている科学技術の開発動向や、今後重要な技術に結び付いていく研究を発見する手がかりが得られるという。(全7話中第4話)


イノベーションのためのアイデアはどう生まれるか?

科学技術とイノベーションマネジメント(5)探索的設計

計量書誌学の活用例としては、異なる技術の新しい組み合わせ可能性を探る関連性分析や、新しい技術アイデアを事業に結び付ける、「論文-特許関連性分析」を挙げることもできる。東京工業大学環境・社会理工学院教授の梶川裕矢氏は、こうしたデータ分析が、事業内容や開発材料選択といった重大な決定のための指針になると指摘する。(全7話中第5話)


イノベーションを「やり遂げる」には何が必要か?

科学技術とイノベーションマネジメント(6)組織設計

東京工業大学環境・社会理工学院教授の梶川裕矢氏によれば、イノベーションを起こすためには科学技術だけでなく、その前提となる社会的環境も同時に考えなければならない。そのために求められる組織設計の要諦とはいかなるものなのか。(全7話中第6話)


イノベーションにとって重要な学問とは何か?

科学技術とイノベーションマネジメント(7)実現に向けて

今日、イノベーションの生成プロセス自体が多様化している。東京工業大学環境・社会理工学院教授の梶川裕矢氏によれば、こうした多様化を理解し、適した研究開発と事業展開を行っていくためには、幅広い学術分野の知見を参照した上で、産官学が協働していなければならないという。(全7話中第7話)