普天間朝佳

ひめゆり平和祈念資料館館長

プロフィール

1959年沖縄県生まれ。
琉球大学法文学部卒。
1989年採用、学芸課長、副館長を経て、2018年4月より現職。

ひめゆり平和祈念資料館は、日本軍の看護要員として沖縄戦に動員された「ひめゆり学徒隊」の資料館。
元ひめゆり学徒ら戦争体験者が設立・運営してきた資料館で、初めての戦後生まれの館長となる。
沖縄のすべての学徒隊を取り上げた「沖縄戦の全学徒たち」展(1999年)、「ひめゆり学徒の戦後」展(2003年)など、非体験者の視点で展示会を企画・開催。2000年以降、元ひめゆり学徒とともに、戦争体験を伝える活動を体験者から非体験者へ引き継ぐ「次世代プロジェクト」に取り組んできた。
『ひめゆり平和祈念資料館資料集4 沖縄戦の全学徒隊』(2008年)、「ひめゆりの心―ひめゆりが伝えてきたもの、伝えていくもの」『思想』2015年8月号岩波書店、『沖縄県史 各論編6 沖縄戦』の「学徒隊」を執筆(2017年)。

講義一覧


沖縄戦に動員された「ひめゆり学徒隊」の記録

ひめゆり学徒隊と沖縄戦、その記憶と記録(1)学園生活

1989(平成元)年6月に開館したひめゆり平和祈念資料館(沖縄県糸満市)は、太平洋戦争末期の沖縄戦に動員され、多くの女学生が亡くなった「ひめゆり学徒隊」の体験を伝えるための施設である。彼女たちはいったいどのような学園生活を送っていたのか。平和祈念資料館館長の普天間朝佳氏に展示室を案内いただきながら、戦時下の教育や沖縄戦の様子などとともに話を伺った。(全3話中第1話)


ひめゆり学徒隊の生徒たちが戦場で体験したこと

ひめゆり学徒隊と沖縄戦、その記憶と記録(2)陸軍病院への動員

ひめゆり学徒隊の構成員は15歳から19歳の女学生。今と変わらない学園生活を送っていた彼女たちが、戦争が始まると戦場の病院に駆り出される。そこに建物はなく、地下の壕が病棟となり、手術室となった。薬も人員も不十分な中、彼女たちが体験した試練とはどんなものだったのか? ひめゆり平和祈念資料館館長の普天間朝佳氏に、館内に展示された資料などを見ながら解説いただいた。(全3話中第2話)


戦争の記憶と記録を語り継いでいくことの大切さ

ひめゆり学徒隊と沖縄戦、その記憶と記録(3)理念の継承

元ひめゆり学徒隊の生存者を中心に設立・運営されてきたひめゆり平和祈念資料館は今、世代交代の時期を迎えている。今年(2018年)4月に戦後世代として初めてひめゆり平和祈念資料館館長に就任した普天間朝佳氏が、戦争体験の記憶と記録を語り継いでいくことの大切さについて語る。(全3話中第3話)