講義一覧
大人の学び~発展しつづける人生のために(6)「深める」と「広げる」の両立
これからの時代は、「次の時代は何が来るのだろう」と予測して合わせていく学びではなく、好きを探求していくことになってくる。そう答える為末氏。一方、柳川氏は、「深める」と「広げる」は矛盾しているようで矛盾しないとして、深めることが広げることになる二つの側面について丁寧に語る。それぞれどのような意味が込められているのか。最終話では、これからの学びについて非常に興味深い二人の話をお届けする。(全6話中第6話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
※収録時の事情により、一部動画内に揺れが生じている箇所がございます。ご了承ください。
大人の学び~発展しつづける人生のために(5)大人のリスキリング
理論だけ理解しても処方箋は出てこない。よりよい選択ができるようになるためには、現実に合わせなければいけない。そこで昨今注目を集めているのが大人のリスキリングだが、リスキリングとは「自分の使い方を変えて、次の使い方を決めること」だと為末氏は言う。いったいどういうことなのか。そもそも会社が方向転換するために必要とされていたリスキリングが個人に向けられるようになった今、その意味について真摯に問い直す。(全6話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
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大人の学び~発展しつづける人生のために(4)モデル化と「具体と抽象」
大人の特徴は、具体的な経験を積み重ねてきたことである。その経験を一般化し抽象化すると、モデルが得られる。これは学問を学ぶ手順とも一致する。モデル化された経験は、多くの場面で役に立つ理論となる。さらに現場でもう一度具体化し、また抽象的な「型」と行き来することこそ大人の学びだ。(全6話中第4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
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大人の学び~発展しつづける人生のために(3)埋もれた好奇心を掘り起こすために
成長の過程で埋もれてしまった好奇心の発掘が、大人の学びには不可欠である。本当の「好き」も、真の主体性も、そこから始まるからだ。そのためには、自分にはめられているタガをいったん外し、よそ見や寄り道などをして遊ぶことも大事。また、そこでは好奇心を広げるような意図的な仕掛けを作る必要もあるという。(全6話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
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大人の学び~発展しつづける人生のために(2)熟達と遊び~好奇心から始まる学び
アンラーンには二通りの活用方法があるという。大きく方向転換するためのものと、今自分が集中していることから一旦視線を外すことで世界を広げるためのものの二通りである。一方、人の学びの構造として、為末氏は著書『熟達論』で扱った「遊」から始まる5つの段階について解説する。いずれも鍵となるのは、最初が好奇心という点である。(2024年2月18日開催「大人の学びフェス」基調講演「発展しつづける人生のために」より、全6話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
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大人の学び~発展しつづける人生のために(1)「Unlearn(アンラーン)」とは何か
「Unlearn(アンラーン)」とは決して学ばないことではない。むしろ逆である。柳川氏と為末氏による共著『Unlearn(アンラーン) 人生100年時代の新しい「学び」』で提唱されているその考え方は、過去に学んだこと、経験したことを一度やわらかくほぐし直し、新たに発展させていく技術である。人生100年時代の大人の学び、またキャリア形成のために大事なその考え方について解説する。(2024年2月18日開催「大人の学びフェス」基調講演「発展しつづける人生のために」より、全6話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
※収録時の事情により、一部動画内に揺れが生じている箇所がございます。ご了承ください。
経済と社会の本質を見抜く(6)公的機関の人材確保
官僚を志望する優秀な学生の減少が取り沙汰されているが、日本銀行にも優秀な人材がなかなか集まらなくなっているという。それは、若くて優秀な人材が民間企業に流れてしまうからだが、ではパブリックセクター(公的機関)としてどうするべきなのか。鍵となるのは、現行の評価体系の見直しにあるようだ。講義後半では、現在の為替レートの見方を、為替を動かす要因に焦点を当てて解説する。(全6話中第6話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
経済と社会の本質を見抜く(5)MBAをアメリカで取得する意義
経済政策や企業経営に携わる人間にとって、いまや欠かせない学位となっているのが「MBA(経営学修士)」だ。日本国内でも取得可能な学位だが、アメリカの一流大学でのMBA取得にはとくに重要な意義があるようだ。AIなどの技術革新が進む現代社会でなお必要とされる人間の能力と照らし合わせ、その意義を具体的に解説していく。(全6話中第5話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
経済と社会の本質を見抜く(4)コンプライアンスとリスクの境界線
経済を動かす企業の活動に大きく関わるのが「コンプライアンス」の問題だ。事業の透明性を担保し健全に事業を運用する上では欠かせないコンプライアンスだが、そこには活動を萎縮させる負の側面もあるようだ。それが「レピュテーショナルリスク(企業の評判に関わるリスク)」である。いかにしてそのマイナス面を抑え、活発な経済活動を支えるか。SNSでの炎上など、昨今のメディア事情を踏まえて考える。(全6話中第4話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
経済と社会の本質を見抜く(3)スピード感のある意思決定
経済政策を考えるうえでは、国という単位にとらわれず、地域ごとの特性を見ていく視座が必要だ。それを可能にする細かなデータは、近年の研究や技術の発達で集まるようになっている。AI開発も著しい進展を見せる現代社会において、いかにそれらの技術やデータを活用し意思決定していくべきかを解説する。(全6話中第3話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
経済と社会の本質を見抜く(2)マクロ政策に対するミクロ的視座
続いて考えるのは、それぞれの社会の「違い」がどのように影響するのか、ということである。欧米と日本では、労働市場の構造からして異なる経済を持っており、それが金融政策にも影響を与えている。そもそも「日本」や「アメリカ」といった国単位で政策を考えることは適切なのだろうか。地域ごとに細かなエビデンスを集めることが可能な現代において、必要となるマクロ政策に対するミクロ的視座について解説する。(全6話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
経済と社会の本質を見抜く(1)世界的インフレと労働市場の影響
現在の経済、そして社会の本質を、どのように見抜いていけばいいのだろうか。最初に考えるのは、インフレについてである。可能性は低いが、インフレが激化する「ハイパー・インフレーション」が起こると、いったい社会はどうなるのか。また、コロナ以降、インフレを抑えようと思っても抑えにくくなっているアメリカと、インフレにしようと思ってもなかなかインフレにならなかった日本は真逆の経済状況になっているが、その理由は何か。着目すべきは労働市場で、そこから欧米と日本の違いが見えてくる。(全6話中第1話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
「新しい資本主義」の本質と課題(6)ステークホルダー資本主義の正しいあり方
日本がかつて重視してきた「ステークホルダー資本主義」と、今の「ステークホルダー資本主義」には大きな違いがある。それは、技術革新によるデータの「見える化」で、ステークホルダー全体を見渡せた経営ができるようになってきている点だ。今は、各ステークホルダーがコンフリクトを起こすことのなく利益を享受できる経営が求められているのだ。(全6話中6話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
「新しい資本主義」の本質と課題(5)消費者のニーズと日本企業の課題
現在のビジネスの難しさは、以前とは違って何が満足する商品・サービスなのか、消費者のニーズが見えにくくなっていることにある。新しいニーズという観点でいえば、失敗を繰り返しながらも「スマホのある生活」という新しい世界をつくり出したスティーブ・ジョブズに学びたい。そのためには、短期的な収益を確保することが至上命題になっているという現状を見直す必要がある。(全6話中5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
「新しい資本主義」の本質と課題(4)社会課題の変化と「見える化」
以前は消費者の望む課題解決が、そのまま企業の課題解決でもあった。しかし、現在は消費者の課題が企業の課題に直結しなくなっている。そのような社会課題の変化が起きている時代において、企業はどのようにして自社の評価を得ていけばいいのか。ポイントは「見える化」にある。(全6話中4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
「新しい資本主義」の本質と課題(3)再分配と「独占力の行使」の問題
日本では今、再分配の議論が盛り上がりを見せている。格差が拡大する中で再分配は大切だが、一方で日本全体として全員の所得を増やすための政策も必要だ。そこで気になるのは賃上げの問題と、企業における「独占力の行使」という問題だ。これらをどう考えればいいのだろうか。(全6話中3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
「新しい資本主義」の本質と課題(2)「所得の二極化」と技術革新
今現実に起きつつあるのが「所得の二極化」だ。かつて日本の高度成長期は分厚い中間層に支えられていたと言われたが、その中間層が今、低所得化してきており、一方で高所得者はますます高所得となっている。この背景として社会では何が起こっているのか。(全6話中2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
「新しい資本主義」の本質と課題(1)新自由主義と『21世紀の資本』
「新しい資本主義」という言葉が登場した2021年。はたしてこの言葉は何を意味するものなのか。振り返れば、1980年代以降、国営企業や公的セクターの増大による弊害が浮き彫りとなり、新自由主義が台頭した。2000年に入り、話題を呼んだのがトマ・ピケティの『21世紀の資本』だ。資本主義はこれまでどのような流れの中でどのような変化を見せてきたのだろうか。(全6話中1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
中央銀行デジタル通貨と貨幣のない世界(5)民間型デジタル通貨の可能性と影響
民間企業が発行するデジタル通貨が国の脅威になるといっても、通貨単位を変えないシステムの場合は、中央銀行のコントロール下に置くことができる。しかし、独自の通貨が発行されるとなると、それに伴って独自の経済圏が形成され、日本円とはまったく無関係の世界で生きることになるかもしれない。現在のようにオンライン決済が普及した世界では、電子マネーによる経済圏の形成が十分射程に入ってきた。いずれにしても、デジタル通貨によって通貨の持つ意味が変わってくるということだ。(全5話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
中央銀行デジタル通貨と貨幣のない世界(4)世界的な議論になっている理由
2020年にはバハマとカンボジアでデジタル通貨が発行された。2021年4月に中国が実証実験を開始したが、世界の中央銀行がデジタル通貨の開発に注力していることは間違いない。その裏には、海外送金の利便性向上とともに、マネーロンダリング対策へのコストの問題なども指摘されている。一方、中央銀行デジタル通貨によって「通貨圏」を広げていくという大きな可能性も考えられている。(全5話中第4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
中央銀行デジタル通貨と貨幣のない世界(3)電子マネーによる給与振込
給与振込を直接、電子マネーにしようという話がある。これは金融の世界にかなり大きなインパクトを与える可能性がある。もしも日銀券が使われないとすると、モノの取引、支払いの形が根本から変わってくるからだ。いったいどういうことなのか。(全5話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
中央銀行デジタル通貨と貨幣のない世界(2)間接発行型の中央銀行デジタル通貨
日銀が直接電子マネーを発行するとなると、個人口座の管理が日銀の仕事になる。これは金融機関や間接金融のあり方を根幹から変える可能性があり、「それでいいのか」という話になる。そこで現実的な方向性として一番有力なのは「ホールセール型」で、中央銀行デジタル通貨を間接型にして、中央銀行は直接的には個人のアカウントを管理しないという形だ。(全5話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
中央銀行デジタル通貨と貨幣のない世界(1)電子マネーとどう違うのか
日本銀行は、2020年10月に「中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する取り組み方針」を公表した。翌21年4月からは実証実験も開始されている。現時点(2021年6月)では日本銀行がデジタル通貨を発行する計画はないというが、今後の見通しはどうなのか。貨幣のない世界では何がどう変わっていくのかを含めて話を聞いていく。(全5話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
失敗する日本企業の構造と改革への宿題(4)これからの企業のあり方
これからの企業のあり方として、規模が大きいということよりむしろ小回りのきく小さな集合体で機能させるほうがメリットは大きい。昨今の技術革新を踏まえると、そのほうがスピーディな意思決定を可能にし、それによって新たな試みにも踏み出しやすいからだ。その意味で大企業が生き残る道は、いろいろな分野のベンチャー企業を連携させるプラットフォームとしての機能を果たすことではないか。そのための全体マネジメントができる人材が今後ますます重要となってくるだろう。(全4話中第4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
失敗する日本企業の構造と改革への宿題(3)マネジメント能力の重要性
企業における全体的な調整や大きな方向転換は、現場の調整力が長けていればできるというものではない。そこはトップマネジメント能力が必要となる。人材育成のあり方として、若い世代には小さい会社でいいので早い段階でトップマネジメントの経験を積んでおくことが、将来大きな会社でそれを行ううえで大事なことである。(全4話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
失敗する日本企業の構造と改革への宿題(2)縦割り構造と現場の力
ものづくりにおいて注意すべきは、高い技術が顧客ニーズに応えているとは限らないということだ。技術進歩は重要だが、かつての日本の製造業がサービス産業的側面をもって製品を提供していたように、顧客が何を望んでいるのかを忘れてはならない。また、企業の縦割り構造もニーズオリエンテッドな製品、サービス開発の阻害要因となる。縦割り構造の全体コーディネーション機能が必要なのだが、今まで日本は現場レベルでこのコーディネーションをある程度うまく調整してきたと言える。(全4話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
キャリア転換で人生を成功させる方法(7)定期的な「選び直しと学び直し」
キャリアとは霧の中を走り続けることに似ている。しばらく進むと、少しだけ視界が晴れるので、方向転換をする。その繰り返しの中で、自分の思い、能力、社会の状況を確認しながら、自分のキャリアプランを自ら描いていくという発想が大事。キャリアを築いていくうえで成功の秘訣は、定期的な「選び直しと学び直し」である。(全7話中第7話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
失敗する日本企業の構造と改革への宿題(1)「日本のものづくり」の課題
MRJ(現・三菱スペースジェット)など、日本のものづくりにおける失敗事例を参照しながら、日本企業の構造的課題と今後の展望について解説するシリーズ講義。今までの日本のものづくりは優れた技術に支えられてきた一方で、顧客ニーズオリエンテッドな視点が弱かったのではないかと柳川氏は指摘する。製品やサービス開発には、顧客はどんなニーズを持っているのか、それをどのようにカスタマイズして織り込むかが重要で、技術最優先を偏重する考えは改めるべきである。(全4話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
キャリア転換で人生を成功させる方法(6)プライドのコントロール
スポーツも、ビジネスも、20年くらい続けていると、それなりの実績、成果を手にすることになる。ただし、キャリア転換をする際には、そのときに持ったプライドのコントロールがとても難しい。ではどうすればいいか。ポイントは「1回なかったことにする」ということだ。もう1回ゼロに戻って、上がっていくのだと自分に言い聞かせることが重要だと為末氏はいう。(全7話中第6話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
キャリア転換で人生を成功させる方法(5)自分の経験を言語化する
同じ分野で同じように働いてきた仲間には、言葉を尽くさなくても、簡単に思いを伝えることができる。しかし、キャリア転換の際、その手軽さは仇になる。自分とは違う環境、違う分野の中で過ごしてきた相手とうまくコミュケーションを取るためには、あえて自分の分野の言葉、専門用語を使わずに、自分の仕事を説明する努力が欠かせない。いかに自分の経験をうまく整理して言語化できるかが鍵となる。(全7話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
キャリア転換で人生を成功させる方法(4)成果を短期で見るか、長期で見るか
スポーツ界に存在する東洋的指導法と西洋的指導法。どちらも一長一短あるに違いないが、短期的な成果が求められる今、東洋的指導法は限界を迎えている。では、西洋的指導法に転換しさえすればいいのかといえば、そう簡単な話でもないから厄介だ。これからの指導者、管理職が意識すべきポイントについて、スポーツ、ビジネスの両面から迫る。(全7話中第4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
キャリア転換で人生を成功させる方法(3)ミスマッチをどう乗り越えていくか
海外のスポーツ界では、選手が自由にコーチを選べる環境が整っている。つまり、コーチは選手から選ばれるために自分の得意分野を熟知し、磨きをかける必要がある。翻って、日本の管理職は自らの強みを理解できているだろうか。そのため、なかなか適材適所にはいかず、ミスマッチが起こるのだが、変化の激しい時代においては、自分のキャリアアップを会社に委ねるのではなく、自ら考えて動く癖を身につけることが必要となる。(全7話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
キャリア転換で人生を成功させる方法(2)これからのコーチング
これからの時代、スポーツにおけるコーチと、会社組織の管理職に共通して求められるものがある。それは、客観的なデータをもとに考え、「人によっていろいろな特性がある」という認識に立って指導することだ。自分がプレイヤーとして活動していた時期と今とでは状況が変わったことを理解し、自分自身をアップデートさせなければ、人を導き、成長させることは難しいだろう。(全7話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
キャリア転換で人生を成功させる方法(1)2つの大きな潮流
これからのキャリアを考える上で、2つの大きな流れがある。1つはAI技術の進化をはじめとしたデジタル化によって、経済全体が変化するスピードが劇的に早まったこと。そして、もう1つは、「人生100年時代」といわれるように、人生が長くなった分、働く年数も長期化していること。結果、個々人は自らキャリアを転換する必要に迫られることになったのだ。(全7話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
財政再建のために何が必要か(2)ジェネラリストの育成
財政再建に向けての課題として、マクロとミクロ、金融経済と実体経済のつながりや経済全体を見ることのできるエコノミストの不在がある。企業がこの数十年、さまざまな改革に取り組んできたのに対して、省庁は縦割り構造から脱していないのも問題だ。こうした日本の課題を解決していくためにはどうすればいいか。ジェネラリストをどう育成するかという点が鍵になりそうだ。(全2話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
財政再建のために何が必要か(1)危機感を共有する
日本の財政は長年危機的状況のまま、再建への確かな手がかりをつかめずにいる。柳川範之氏は、ただ「危ない、大変だ」と思うのではなく、危機を具体的にイメージすることが重要だと言う。危機的状況とはどんな状態のことか。どんな負担が生じるのか。危機感を共有するためには、現在の状況と、将来可能性のある危機的状況を比較することが肝要だ。(全2話中第1話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
答えなき時代、「目利き」と失敗に学ぶ(2)起業と副業のススメ
真剣にリスクテイクすれば、たとえ失敗してもその経験から学べるものがある。重要なのはその失敗の経験をどう生かすかということだ。そのために学生にとっては起業することがいい訓練になり、社会人なら副業にチャレンジなどしてその経験を積むべきだろう。(全2話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
答えなき時代、「目利き」と失敗に学ぶ(1)なぜ日本の成長力は減退したのか
かつてはどこかの成功事例をあてはめれば答えが見つかりやすい時代だったが、今は通用しない。そんな答えなき時代に必要なのは「目利き」の存在ではないだろうか。日本は皆の合意といった民主的意思決定を重要視してきたが、一方で答えがない中、何がより答えに近いのか、何が本来、力を入れるべきところなのかということは、目利きの判断力も活用すべきである。(全2話中第1話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
「Go To トラベル」キャンペーンの意味を考える(2)EBPMと目的の明確化
政策においてエビデンスに基づいて検証をきちんと行い、データを活用して次のステップに生かしていくことが重要だと柳川範之氏は説く。ただし、そこで課題となるのは、政策の目的である。企業経営とは異なり、政策の場合、目的が複数で複雑になる傾向にある。そこをどう考えて進めていくか。今回の「Go To トラベル」キャンペーンはそのための事例として生かしたい。(全2話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
「Go To トラベル」キャンペーンの意味を考える(1)コロナ禍での政策の難しさ
「Go To トラベル」キャンペーンという政策にはどんな背景があったのか。また、その政策にはどんな議論が必要だったのか。今回のコロナのような難しい問題になればなるほど、それぞれのメリット、デメリットが複雑に交差し、白か黒かといった二極論では議論できない。しかし、マスコミを見ていても、議論がそうした結論だけに集中してしまう傾向にある。ではどう考えればいいのか。(全2話中第1話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
社会はAIでいかに読み解けるのか(8)社会現象の予測
社会現象は複雑な相互作用によって成り立っているため、予測するのは困難である。そんな中、今後AIによるディープラーニングが進めば、ミクロなデータ分析を蓄積させつつ、マクロモデルとしての重要な切り口を提供してくれるかもしれない。(全8話中第8話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
社会はAIでいかに読み解けるのか(7)経営者的嗅覚
金融市場の面白さは、ずっと勝ち続けるのは難しいということだ。2、3年ほどで潮目が変わってしまうため、過去データが使えなくなってしまうからだ。そうした中、優れた経営者は表面的な現象だけでなく、その背後にあることも捉えているように感じる。そこには、ある種の「直感力」、あるいは「経営者的嗅覚」ともいうべきものが働いているようで、そこがAIにとってこれからのテーマになるのではないか。(全8話中第7話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
社会はAIでいかに読み解けるのか(6)情報の非対称性
情報技術の発展によって、貨幣経済以前の物々交換の世界も可能になってきた。それは、物々交換の課題だった「欲求の二重の一致」問題がインターネットによって解消されるからである。その中で気になるのは、「情報の非対称性」といわれるものだ。そこでAIやITが、今まで分からなかった、いわば「資源の有効活用」を可能にして、儲けるチャンスを増やしている。(全8話中第6話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
社会はAIでいかに読み解けるのか(5)人間の幸福と経済学
人間の幸福や満足度について、どのように分析すればいいのか。例えばGDPは幸福の指標になり得るかどうかだが、それは目的や価値判断によって変わってくるので、難しい問題である。経済学では、もともと物々交換から始まった経済活動が市場経済へ移行し、「市場取引で満足度を測れるはずだ」という発想になったが、最近はシェアリングエコノミーなど物々交換的に経済を回す活動が行われている。これをどう考えればいいのだろうか。(全8話中第5話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
社会はAIでいかに読み解けるのか(4)状態変化という困難
多数パラメータモデルでは、前提条件の共有が不可欠だが、その方法はいまだ確立していない。さらに経済現象の場合、データを分析する際に状態変化も考慮に入れる必要がある。ディープラーニングの課題も、この点に存在する。(全8話中第4話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
社会はAIでいかに読み解けるのか(3)「分かる」と日本語
多数パラメータモデルのなかでは、それによって何かを理解することが困難である。そのためには、そのモデルを常識的に理解できる手続きの系列に分解する必要がある。日本語は、これを可能にするための有効な手段である。(全8話中第3話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
社会はAIでいかに読み解けるのか(2)多数パラメータと理解
経済学がパラメータ(変数)をあらかじめ絞ってモデルを構築し、データに当てはめるのに対し、ディープラーニングは、データからたくさんのパラメータによるモデル構築を可能にする。それにより、現象の表現力は高まるが、それを人間が理解するには困難が生じる。(全8話中第2話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
社会はAIでいかに読み解けるのか(1)経済学理論の役割
AIやディープラーニングの登場によって、従来の社会科学はどのように変容していくのだろうか。これまで特定の仮説に基づいて行われてきた経済学の理論モデルは、「多数パラメータの科学」の導入により、転換していくかもしれない。(全8話中第1話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
新型コロナウイルスと経済問題(3)負の連鎖を止めるため
新型コロナウイルスがもたらす経済不況の大きな要因は、借り入れの不良債権化や総需要の落ち込みである。これを防ぐためには、政府による抜本的な経済政策と国際協調が求められる。(全3話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
新型コロナウイルスと経済問題(2)長期的な影響への対処
新型コロナウイルスの影響により所得が減って総需要が低下してしまうと、負のスパイラルに陥ってしまう。こうした経済不況の長期化を防ぐためには、緊急融資や所得補償などの経済政策を行うと同時に、疫学的データを踏まえた判断が求められる。(全3話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
新型コロナウイルスと経済問題(1)経済悪化のメカニズム
新型コロナウイルスの影響で、経済状況は悪化の一途をたどっている。歴史上稀に見る世界レベルでの供給サイドの停止は、今後どのような経済不況につながっていってしまうのか。そして、これに対処し得る方策とはどのようなものなのか。(全3話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
宇宙ビジネスの現在と未来(1)人工流れ星が果たす役割
これまでは「宇宙への進出」といえば、国を挙げての一大プロジェクトという印象が強かったが、ここにきて民間企業の「宇宙ビジネス」への投資が加速している。人工流れ星の実現を目指す宇宙ベンチャー・ALEの代表取締役社長である岡島礼奈氏が語る「宇宙ビジネスの現在と未来」とは?(全5話中第1話)
※インタビュアー:柳川範之(東京大学大学院経済学研究科教授)
ファミリービジネスとAI(1)注目されるファミリー企業
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は、異色の「学歴」の持ち主だ。中学卒業後の青春時代を、ブラジルとシンガポールで過ごした。柳川氏はそこで、経済のあり方が国にとっていかに重要であるかを痛感したという。そんな柳川氏が、世界的に注目されるファミリー企業とAIを題材に、新時代の経営を語る。(2016年7月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「ファミリービジネスと産業構造の変化」より、全8話中第1話)
宇宙ビジネスの現在と未来(2)基礎科学の重要性
基礎科学がおろそかにされている――。そういった危機感に背中を押され、株式会社ALE(エール)が実用化を目指す人工流れ星。そして、社長の岡島礼奈氏は「宇宙ビジネスは大きくなるしかない領域だ」という。このプロジェクトが実現すれば、エンターテインメントとしての楽しみに加え、高層大気のデータの所得によって、さまざまな分野への応用が可能となる。(全5話中第2話)
※インタビュアー:柳川範之(東京大学大学院経済学研究科教授)
ファミリービジネスとAI(2)ハイパフォーマンスの理由
世界の優良企業の3割以上を占め、高いパフォーマンスを示しているファミリー企業だが、日本の場合、ある点で他国のファミリー企業とは異なる性格を持つ。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が、知られざる日本のファミリー企業の特徴を解説する。(2016年7月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「ファミリービジネスと産業構造の変化」より、全8話中第2話)
宇宙ビジネスの現在と未来(3)資金調達と事業の3本柱
ビジネスにはもちろんお金がかかる。それが「宇宙」を舞台にしたプロジェクトであればなおさらだ。エンジェル投資家やベンチャーキャピタルから数十億円を調達するため、流れ星というユニークな取り組みをどのようにプレゼンテーションし、イエスを引き出したのだろうか。(全5話中第3話)
※インタビュアー:柳川範之(東京大学大学院経済学研究科教授)
ファミリービジネスとAI(3)「透明性」と「家訓」
なぜファミリー企業のパフォーマンスは高いのか。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は、高い能力と十分なモチベーションに加え、二つのことを指摘する。一つが経営の「透明性」を高めることであり、もう一つが「家訓」を重視することだ。ファミリー企業でなくとも真似したくなる、経営の極意とは何か。(2016年7月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「ファミリービジネスと産業構造の変化」より、全8話中第3話)
ファミリービジネスとAI(4)人工知能に対する誤解
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は、AI(人工知能)をめぐる昨今の受け止められ方には、多くの誤解がつきまとっているという。柳川氏によれば、人工知能は決して人間に反旗を翻すような存在にはならないという。人工知能にできることは限られているため、それをどう使いこなすかが今後の課題になる。(2016年7月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「ファミリービジネスと産業構造の変化」より、全8話中第4話)
ファミリービジネスとAI(5)AI時代に求められる能力
人工知能が発達して普及すると、人間の仕事は奪われるのか。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は、そんなことはないという。なぜなら、人間には人工知能では代替できない能力があるからだ。人工知能が発展していく時代、経営のカギとなるのは、人間の有利性をいかに伸ばせるかにあると柳川氏は強調する。(2016年7月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「ファミリービジネスと産業構造の変化」より、全8話中第5話)
ファミリービジネスとAI(6)人間がAIより有利な点
AIと人間を分けるのは「言語理解」だ。言語を理解するためには単語の意味だけでなく、それが使われている背景や文脈の理解も必要になるため、その全てをAIに理解させることは難しい。これはイラストの理解にもいえることだ。よって、今後人間がAIに勝つとすれば、コミュニケーション分野にあると、東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は指摘する。(2016年7月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「ファミリービジネスと産業構造の変化」より、全8話中第6話)
ファミリービジネスとAI(7)これからの教育に向けて
これからの教育に求められるのは、人工知能に代替されない能力の育成だ。しかし従来の教育はむしろ代替されやすい能力ばかり重視してきた。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は、産業構造が大きく、そして速く変動する現代、柔軟性と素早い決断力、小回りの利く組織こそが、世界と渡り合えると語った。(2016年7月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「ファミリービジネスと産業構造の変化」より、全8話中第7話)
ファミリービジネスとAI(8)質疑応答
シリーズ最終話は東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏への質疑応答編だ。AI時代の教育についての質問に対して、柳川氏は現状の課題を挙げながら、今後求められる能力は自身の提唱する「40歳定年制」を考えるときのポイントにもなると答える。また同氏は、自らが育った場所でもある南米と東南アジアで、なぜ経済発展に差が出たのかについても論じた。(2016年7月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「ファミリービジネスと産業構造の変化」より、全8話中第8話)
フィンテックと金融革命(1)産業の垣根がなくなる日
今、話題の「フィンテック(FinTech)」とは何か。フィンテックベンチャーが経済や金融に与える影響とは。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が、経済学者の視点から分かりやすく解説する。第1話では、フィンテックの基本と全体像を把握する。(全5話中第1話)
フィンテックと金融革命(2)異業種による金融業界参入
法律・制度の規制が壁となっていた異業種による金融業界参入。それが今、大きく動き始めている。それを可能にしたのが、インターネットによる情報技術の革新だ。ビッグデータ時代の情報技術によって、金融ビジネスに今、何が起こっているのか。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏によるフィンテック解説第2話。(全5話中第2話)
フィンテックと金融革命(3)IoTと規制緩和
あらゆるモノがインターネットでつながるIoT(Internet of Things)の時代。やがて来る未来の社会で、日本の金融ビジネスは生き残れるのか? 東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏の「フィンテックと金融革命」第3話では、フィンテックとIoTの密接な関係、そして日本の金融システムの課題を取り上げる。(全5話中第3話)
フィンテックと金融革命(4)ブロックチェーン技術と変革
ビットコインで注目されたブロックチェーン技術をはじめとするフィンテックは、「メガバンクや大手証券会社、大手保険会社にも変革をもたらすはず」だと、東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は語る。フィンテックは今後、金融業界をどう変えていくのだろうか。(全5話中第4話)
フィンテックと金融革命(5)貨幣の在り方と日本の将来
「中長期的には、フィンテック技術が貨幣の在り方、ひいては政府や司法システムの在り方を変えるかもしれません」と、東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は言う。将来、技術はどのように貨幣を、金融システムを、そして国や社会を進化させていくのか。柳川氏が予測する。(全5話中第5話)
「働き方改革」の課題と展望(1)なぜ改革が必要なのか
少子高齢化と技術革新の両方が、かつてない速度で進みつつある現在、これまでとは違う新たな働き方が求められている。厚生労働省による「働き方の未来2035:一人ひとりが輝くために」懇談会事務局長である東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が、これからの「働き方改革」が抱える課題と、目指すべき展望を語った。(全6話中第1話)
「働き方改革」の課題と展望(2)非正規の待遇改善の意義
働き方改革で現在議論されているのは、同一労働同一賃金や長時間労働対策だ。東京大学大学院経済学研究科・経済学部の柳川範之教授は、非正規雇用の待遇改善や長時間労働の是正は、公平性や負担軽減の観点から実施されるべきだが、同時にそこから生じるマイナス面にも注目する。同氏が指摘するポイントとは何か。(全6話中第2話)
「働き方改革」の課題と展望(3)スキルの陳腐化への対応
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が、働き方革命の本丸と位置付けるのが、生産性の向上だ。一人一人が、働く上で必要なスキルや知識をもっと身に付ける機会を十分に提供することが、改革の実現では不可欠だと言う。この背景にあるのは、急激な技術革新が引き起こす、「スキルの陳腐化」という現象だ。(全6話中第3話)
「働き方改革」の課題と展望(4)40歳定年制と人生三毛作
かつての日本企業は、いわゆる終身雇用制の下で手厚い社内教育を実践していた。しかし国際競争の激化によってスキルアップの機会は後退しつつある。その現状を踏まえ、東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は「40歳定年制」を提起した。一見すると突飛に見えるこの提案の真意とは何か。(全6話中第4話)
「働き方改革」の課題と展望(5)もっと自由な働き方へ
スキルの陳腐化を引き起こす技術革新は、働き方において必ずしもネガティブなだけのものではない。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が強調するのは、情報通信技術の発達で可能になった、より自由な働き方だ。今やスマホ1台あれば、仕事が可能な時代になりつつある。そこにはどんな可能性があるのか。(全6話中第5話)
「働き方改革」の課題と展望(6)働き方を成長につなげる
技術革新によって、時間と空間にとらわれない働き方が増えれば、副業や兼業も容易になる。それはやがて、転職のハードルを下げ、創造的なベンチャービジネスの可能性を拡げるだろう。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏がこのように展望する「働き方改革」は、どのように日本を変えていくだろうか。(全6話中第6話)
ビッグデータの実用化~その課題と効果(1)動学的規模の経済性
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が、ビッグデータにおける経済的な効果について解説する。人工知能の機械学習の発達に伴い、ビッグデータに注目が集まっている。ビッグデータは動学的規模の経済性を生じさせ、企業の間に学習効果の実現競争をもたらすだろう。いかにして大量のデータを集めるのかが重要だ。(全3話中第1話)
ビッグデータの実用化~その課題と効果(2)データサイエンティスト
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が、ビッグデータを実用化する際の注意点について解説する。大量の情報を意味のあるビッグデータとして用いるためには、プログラミング能力だけでなく分析・判断能力に長けたデータサイエンティスト、そしてデータの規格化・標準化が必要である。(全3話中第2話)
ビッグデータの実用化~その課題と効果(3)教育分野への展開
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が、教育現場でのビッグデータの活用について解説する。従来、良い教え方は、個々の先生の経験と勘に依存してきた。子どものタブレット学習を通じて、学習プロセス自体がビッグデータ化されれば、教え方だけでなく、テキストやアプリの改善も可能になる。(全3話中第3話)
プラットフォームビジネス(1)ビジネスモデルを理解する
プラットフォームビジネスは、21世紀に入って最も注目を集めているビジネスモデルだろう。アマゾンやグーグル、アップルなど、世界を股に掛ける企業がその代表例だ。急速なその発展と自在な事業横断をもたらすビジネスモデルの特徴、今後の発展と考慮すべき問題について、東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏に解説いただく。(全3話中第1話)
プラットフォームビジネス(2)多面的市場モデルの特徴
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏がプラットフォームビジネスについて解説するシリーズレクチャー。第2話は二面的、あるいは多面的市場モデルの特徴から、プラットフォームビジネスの特徴、ビジネス上のポイントを考える。経済学的な理論構造を理解し、ビジネスモデルの特徴をつかむことが、ビジネス成功の鍵となる。(全3話中第2話)
プラットフォームビジネス(3)小さなビジネスのチャンス
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が、プラットフォームビジネスの活用の可能性について解説する。プラットフォームビジネスというと、つい大企業のビジネスモデルと思いがちだが、柳川氏はポイントさえ押さえれば、ローカルな事業や小さなビジネスにもプラットフォームビジネス的展開の可能性は十分にあると言う。(全3話中第3話)
大人の学び直しのために(1)知識を知恵に変えていく
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が、「大人の学び直し」について解説する。スマホやタブレットですぐに情報が手に入るようになった現在、これから必要とされる「学び」は、得た知識を知恵に変えていくことだと柳川氏は語る。(全2話中第1話)
大人の学び直しのために(2)大量情報時代の学び方
若い頃とは違う大人ならではの学び方がある一方で、現代のような大量の情報が流れてくる時代ならではの学び方もある、と柳川氏は言う。大量の情報をどう選び、残していくか。また、そこからどう学びを深めていくか。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が「大人の学び直し」について解説するレクチャーシリーズ後編。(全2話中第2話)
AIと人間の働き方の関係
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が進化目覚ましいAIと人間の働き方の関係について解説する。最近よく、人間の仕事がAIにとって代わるのではないかといわれるが、柳川氏は人間の能力を必要とする分野は残っていくと語る。重要なのは、それぞれの特徴を生かし、うまくコラボレーションしていくことなのだ。
今後の技術革新と企業経営(1)素早い意思決定が重要
現在の技術革新に関する重要なポイントは、それに対して企業がリスクを背負った素早い意思決定を行うことである。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は、そう主張する。日本企業は従来、技術革新に目を付けても、意思決定の遅さのために、結局は遅れを取ってきた。これからは、素早い意思決定を可能にするオーナー的経営が重要となる。(2018年4月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「今後の技術革新と企業経営」より、全8話中第1話)
今後の技術革新と企業経営(2)データを活用するために
近年、ビッグデータが注目を浴びている。しかし、集めただけでは何も役に立たない。データの活用に不可欠なのは、経営する側がそれを使って何を行うのかという目的設定であると、東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は語る。(2018年4月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「今後の技術革新と企業経営」より、全8話中第2話)
今後の技術革新と企業経営(3)データ分析と経営の結合
データの有効利用には二つ重要なことがあると、東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は語る。一つは経営の実態を踏まえてデータ分析を行うデータサイエンティストの活用で、もう一つは、そのデータサイエンティストと経営の実態が分かる人を結び付けるための組織改革である。(2018年4月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「今後の技術革新と企業経営」より、全8話中第3話)
今後の技術革新と企業経営(4)AIを活用するために
AI(人工知能)によるデータ解析の精度は非常に高いが、AIはそれ自体単独で何もかもをやってくれるようなものではない。ではAIを活用するにはどうすればいいのか。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏がAIの活用方法を説く。(2018年4月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「今後の技術革新と企業経営」より、全8話中第4話)
今後の技術革新と企業経営(5)技術革新を活用した働き方
働き方改革の本当のポイントは、技術革新を有効活用して働き方を変えることにある。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏はそう説明する。過重労働を減らすよう長時間労働への規制は必要だが、技術を導入して生産性を向上させ充実度の高い働き方を実現することも重要である。(2018年4月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「今後の技術革新と企業経営」より、全8話中第5話)
今後の技術革新と企業経営(6)仮想通貨とフィンテック
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が、仮想通貨とフィンテックについて解説する。仮想通貨は、画期的な技術革新・経済現象だが、供給量をコントロールできないため、通貨にはなり得ない。フィンテックとして注目される中国のキャッシュレス化は、金融と他の産業の新たな連携を生み出すところにポイントがある。(2018年4月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「今後の技術革新と企業経営」より、全8話中第6話)
今後の技術革新と企業経営(7)ブロックチェーン技術
ブロックチェーンは、記録を改ざんされず安いコストで残せる技術である。このブロックチェーン技術が、自動契約プログラムであるスマートコントラクトやIoTと結び付くことでビジネスモデルが変わると、東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は言う。(2018年4月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「今後の技術革新と企業経営」より、全8話中第7話)
今後の技術革新と企業経営(8)質疑応答
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏が、前回までのレクチャー終了後に出された質問に応答する。中でも注目は、データセキュリティーについてどう考えているかという問いだ。これに対して柳川氏は、二つのポイントを挙げている。はたしてそのポイントとは?(2018年4月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「今後の技術革新と企業経営」より、全8話中第8話)
キャッシュレス化の動きと日本での可能性
現在、キャッシュレス化が世界の大きな趨勢になっている。一方、日本は現金が好まれている国だといわれているが、キャッシュレス化の動きがどう進展していくのか、注目が集まっている。では、日本においてキャッシュレス化を進める上でポイントとなるのはどのようなことか。
米中の貿易戦争とその構造的要因~自由貿易の難しさ~
アメリカが保護主義になっているのは、トランプ政権の支持基盤が製造業だという理由だけではない。一方、中国の強硬な姿勢には中国経済の実態が関連している。米中の貿易戦争について、その構造的要因などを踏まえて解説する。
「大人の学び」のスタイル:重要なことと重要ではないこと
人生100年時代といわれる現在、「大人の学び」のスタイルは学生のときの学びとは異なると、柳川範之氏は語る。では、大人の学びにおいて、何が重要で何が重要ではないのか。そのポイントについて解説する。
私のおすすめ本~「教養とは何か」を学ぶ~
教養とは、単にさまざまな知識を身に付けることではなく、いろいろな分野の知識を結びつけて活用することである。柳川範之氏が、『大人になるためのリベラルアーツ』という本を参照して、大人の学びにおいて重要となる教養について語る。
キャッシュレス化のこれから~ビジネスチャンスとその課題
近年、現金を用いずに取引を行うキャッシュレスに関する議論が盛り上がっている。事業者の側にとっても、キャッシュレス化は大きなビジネスチャンスとなり得るが、そこにはさまざまな課題がある。利用者と事業者、両面からキャッシュレス化の現状と今後について解説する。
新しいインフラの役割とその波及効果
インフラは需要面だけでなく、供給面にも貢献し得るものである。よって、総需要および総供給への刺激という観点でインフラの効果を見なければならない。今回の講義では、インフラの在り方とその新しい役割、またその波及効果について解説する。
経済学的発想とは何か(1)エンジニアリング的との違い
経済学は幅広く、奥も深い。それは、社会のありようを見つめ、人と人の相互作用を考える学問であるからだ。エンジニアリング的に明快にINとOUTを切り分けることもするが、その間のブラックボックスは人間任せの複雑さが影響している。(全3話中第1話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
経済学的発想とは何か(2)マルクス経済学の運命
50年ほど前には、日本の大学で主流にあったマルクス経済学が、近代経済学にその座を譲って久しい。なぜ、そうなったのだろうか。経済学の進歩と人類の発展は、果たして同期しているといえるのだろうか。(全3話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
経済学的発想とは何か(3)普遍的な社会科学として
科学的方法では、測定可能性と再現性が問われる。対象が社会や人間であり、測定や再現の難しい経済学が社会科学として普遍的な学問になり得た理由は、どこにあるのだろうか。また、コンピュータが可能にした経済学の「実験」とは。(全3話中第3話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
いま求められる「教養」とは(1)武器としての教養
ネット検索であらゆる情報がすぐ手に入る今ほど「教養」が必要な時代はない、と識者は口をそろえる。ただし、教養の在り方や中身は従来と様変わりしている。第1話では、そもそも教養とは何か、また、何を目指すことだったのかを明らかにしていく。(全4話中第1話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
いま求められる「教養」とは(2)教養と好奇心
教養を身に付けるには、「正解のない問いを考えて答えを見つけていく」こととともに、「相手の立場になってものを考える」ことが重要だと第1話で話された柳川範之氏。そこで大事なのは好奇心だが、「みんな、好奇心の芽を摘まれていっているんじゃないか」という。ではどうすればいいのか。(全4話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
いま求められる「教養」とは(3)教育と人材登用
教養のためには、専門性という「土台」をつくり、他分野の人とコミュニケーションをとり「土台を耕す」ことが肝心である。そのためには、好奇心と「聞く力」が必要になる。では、そのような人材に育てる教育はどうあるべきなのだろうか。(全4話中第3話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
いま求められる「教養」とは(4)建設的な議論のために
対談の最終回では、教養を磨くために必須となる「議論」のあり方を考えていく。建設的に議論を進めるには、「事実認識」と「価値判断」を分けて考えることが大事である。また、より良い議論をもたらす「経験」と「モデル共有」とは何だろう。(全4話中第4話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
宇宙ビジネスの現在と未来(4)ベンチャー企業の人材論
大企業でもベンチャーでも、悩みの種となるのが、「人材」ではないだろうか。中でも前人未到のプロジェクトに挑むメンバーには、本当の意味でのミッション、ビジョンの共有が求められるという。いかに思いを共有し、熱量を維持するか、その仕組みづくりについて探る。(全5話中第4話)
※インタビュアー:柳川範之(東京大学大学院経済学研究科教授)
宇宙ビジネスの現在と未来(5)技術革新への挑戦
未知なるものへの好奇心が人類を新たな挑戦に向かわせ、結果としてそこにビジネスチャンスが生まれる。そう考えるなら、宇宙ビジネスにチャレンジをする人たちと共に働き、応援することが、人類に新たな可能性をもたらす一歩となると言えるだろう。(全5話中第5話)
※インタビュアー:柳川範之(東京大学大学院経済学研究科教授)
これからのベンチャー論~スモールサイズと失敗に学ぶ~
「働き方改革」への是非はともかく、実際に若者たちの間では「就職」に対する意識が変化している。小さな会社を自ら興し、将来への布石にする潮流が目立っているのだ。それはイノべーションを生み出すエンジンへの目利きということかもしれない。
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)