臼井二美男

義肢装具士/切断者スポーツクラブ「スタートラインTokyo」創設者

プロフィール

<プロフィール>
1955年群馬県生まれ。
義肢装具士。公益財団法人 鉄道弘済会 義肢装具サポートセンター義肢装具研究室長・義肢装具製作担当課長。
89年スポーツ義足の製作を始め、91年に切断障害者の陸上クラブ「スタートラインTokyo」(旧名称:ヘルスエンジェルス)を創設。
2000年のシドニー、2004年のアテネ、2008年北京、2012年ロンドンでのパラリンピックには日本代表選手のメカニックスタッフとして同行。
そして、2016年リオパラリンピックにも同行する。

義肢装具製作の第一人者として、一般的義足をはじめスポーツ用義足の研究、開発、製作に日々尽力している。
その真摯な義足製作の姿勢を取材した関連書も多数刊行されており、新聞、テレビなどでも数多く取り上げられている。
また、中能登町(能登半島、石川県鹿島郡)の夏祭りでの「切断ヴィーナスショー」など、義足モデルによるファッションショーを企画し、世界に発信している。

講義一覧


普通の足の形で速く走れる義足を目指して!

義肢装具士の世界と義足作り(1)義肢とは何か?

“手や足を失った人に、健常者と同じ生活を”―義肢装具士で切断者スポーツクラブ「スタートラインTokyo」(旧名称:ヘルスエンジェルス)を創設した臼井二美男氏が、義肢装具士の世界と進化し続ける義足作りの技術についてレクチャーする。第一回目は、臼井氏が義足作りに関わるきっかけと義足の現状を語る。(全2話中第1話)


障害者のスポーツへの挑戦を支える体制整備が急務!

義肢装具士の世界と義足作り(2)リハビリと支援の充実

義足の製作で最も苦労するのは、義足と足をつなぐ連結部の調整だ。生身の足は、その特徴が千差万別だし、状態も変化する。その個性や変化を見越し、さらに知識の提供やリハビリの実施などを経て初めて、義足での歩行が可能になる。義肢製作の現場に立ち続けてきた義肢装具士・臼井二美男氏だからこそ語れる、義足歩行の難しさとは何か。(全2話中第2話)


パラリンピック選手の活躍を義足の技術で最大限に引き出す

パラリンピックでの衝撃と「スタートラインTokyo」の挑戦

「義足をつけた人でもスポーツができる社会にしたい」―義肢装具士として義肢装具サポートセンターで義足の製作を行いながら、切断者スポーツクラブ「スタートラインTokyo」(旧名称:ヘルスエンジェルス)を創設した臼井二美男氏を支えているのは、この思いだ。クラブ創設から25年、パラリンピックによって障害者スポーツのレベルも格段に向上した今だからこそ改めて見えてきた日本の課題を臼井氏が語る。


義足がチャームポイント、かっこいい…日本から世界へ発信

義足を魅せる!ー義足モデルによるファッションショー開催

義肢装具士・臼井二美男氏の活動はスポーツだけでなく、ファッションの分野にも広がっている。今年7月には、昨年に続き能登半島の中能登町で「切断ビーナスショー」と題した義足のモデルによるファッションショーが開催された。義足を隠したり目立たなくしたりするのではなく、自分の個性が発揮できるツールにしていくことが、臼井氏の願いだ。